タイトル
著者
ジャンル 出版社 発表年(初出)
学習まんが人物日本史
源頼朝
〜源平の戦い〜

監修樋口清之/指導谷口五男
まんが田中正雄
学習まんが 学習研究社 1978
温厚で平和主義で慈愛に満ちたブキミなくらい「いいひと」頼朝さんが主役です。そりゃ子供に読ませる学習マンガの主人公をワルにはできませんよね。悪のすべては梶原景時ひとりが背負ってる。正義の味方・頼朝さんはかわいい弟義経を殺したにっくき奥州を討伐し、晴れて征夷大将軍となりました。めでたし、めでたし…?義経が舞台を降りれば頼朝の物語もそれ以上語る必要なしといった終わり方で、結局義経中心のストーリーのような気がします。
★★★
学習まんが人物日本史
源義経
〜平氏追討の戦い〜

監修樋口清之/指導谷口五男
まんが大倉元則
学習まんが 学習研究社 1981
ドングリまなこにぶっとい眉毛、マメダヌキのようなお子ちゃま(にしか見えない)義経が健気にがんばる一代記。ごくごくプレーンな内容ですが、他のマンガや小説では名前すらろくに出てこない全成(義経のふたつ上の兄)がちょっとだけどちゃんと出番があるのが貴重といえば貴重です(頼朝に「義経の言い分も聞いてやれば」と進言している)。
★★★
人物日本の歴史6
鎌倉時代@
源頼朝・源義経・木曽義仲

立案構成:笠原一男・小栗純子
シナリオ・柳川創造
まんが・もりゆき男
学習まんが 集英社 1984
頼朝・義経・義仲の三部仕立てで構成された源平合戦〜鎌倉時代のストーリー。三者それぞれの立場や言い分がわかりやすく把握できます。ただ、義経と義仲にはそれぞれ人間的魅力が加味されているので読んでて楽しいけれど、頼朝の描写はどうしても味気なくなりがち。おもしろいエピソードを持ってるわけでもなし仕方がないのか。書き手の同情も薄そう。
★★★
くもんのまんが
古典文学館シリーズ
義経記

まんが・岸野恋
学習まんが くもん出版 1993
  ジュニア向け学習まんが、にしてはいささか少女マンガテイストが濃厚な義経一代記。義経様が美人(“美男”じゃないのがポイント)ですよー。女性キャラ勢よりおキレイですよー。後半なんかやられっぱなしで妙に色っぽいんでございます。ストーリーもとてもわかりやすくて読みやすいので初心者に最適。巻末には親切かつ冷静な解説もついてます。
★★★★
ドラえもん人物日本の歴史G
源義経
学習まんが 小学館 1995
  ドラえもんやのび太といっしょに義経のコトをくわしく知ろう!というノリの学習マンガ。 ドラえもんたちがよってたかってカワイソウな義経に同情してくれます。同情するより弁護して〜!基本的な知識を手っ取り早く得るには最適の充実した内容で、これ一冊で義経の人物像と時代背景がおおよそつかめます。お子様から大人まで、幅広い層におすすめできる、頼れる一冊です。
★★★★
  
まんが人物・日本の歴史B
鎌倉〜室町時代

まんが・つぼいこう
学習まんが 朝日新聞社 1998
  小学生の男の子女の子二人組が時の旅人になってさまざまな時代の歴史を知るシリーズの一冊。シンプルでかわいい絵柄とテンポの良いストーリー展開で読みやすい。歴史人物たちの描写も個性豊かでおもしろく、学習まんが特有の野暮ったさもなく、大人でも楽しく読めるシリーズです。マメ知識的エピソードも満載。
★★★
  
コミックス能の物語
鬼神あらわる
能楽ガイドコミック 檜書店 1999
  ※“コミックで観る能シリーズ”の一冊(姉妹編に『「恋ぞつもりて』)
オカルティックな能十曲をマンガで紹介するシリーズ。そのなかの「鞍馬天狗」に牛若こと遮那王登場です。孤独な稚児遮那王と天狗との情愛に満ちた交流が描かれていて、少女マンガタッチの大きな瞳うるうる遮那王が可憐です。
★★★
  
満点人物伝
こちら葛飾区亀有派出所
両さんの源義経

キャラクター原作・秋本治
漫画・谷川淳
監修・奥富敬之
学習まんが 集英社 2005
  人気漫画「こち亀」の両さんをナビゲーターに、全戦全勝の軍事の天才・源義経の生涯を追う学習コミック。もっとも両さんの登場は最初の数ページとコラムの口絵のみで、メインの漫画はいたってシリアス。非情な時代に生きるにはあまりに純粋で不器用だった悲劇の英雄・義経の姿が情感豊かに描かれています。さんざん悩み、悲しみ、その果てに「…それでも私は私のようにしか生きられなかった」と晴れやかな表情を浮かべて消えてゆく義経の姿には泣けました。まさか学習まんがで泣かされるとは…。おすすめです。
★★★★
  
まんがヒーロー列伝
日本の歴史ライバル対決

まんが・かわのいちろう
河伯りょう/工藤ケン
監修・田代 脩
学習まんが 学習研究社 2005
  織田信長と今川義元、徳川家康と石田三成など、日本史を変えたライバル同士の激突のドラマを集めたコミック集。そのなかの一編として「源義経VS源頼朝」が収録されています。源兄弟の確執を静御前の目線から描いた作品で、歴史マンガというよりはラブストーリー要素が濃く、劇画タッチの他作品のなかでちょっぴり異彩を放ってます。ヒロインの静御前は健気で強気でかわいらしく、恋人の義経も粗野だけど純粋(天然?)な美青年、頼朝や政子らも出番は少ないながらシビアさの中に優しさがにじむ味わい深い人物として描かれており、短い作品ですが、読後にほのぼのと温かい気持にさせられます。
★★★★
  
  コミック版日本の歴史P
源平武将伝
源義経

企画構成監修・加来耕三
原作・水谷俊樹
作画・瀧玲子
学習まんが   ポプラ社  2009
  「コミック版日本の歴史」シリーズ第三期(古代編?)に源義経登場です。(ちなみに第一期は戦国時代、第二期は幕末)今風の絵柄でコミック化されているのでとっつきやすい。でも絵も内容も当たり障りのない無難な感じでイマイチ印象が弱く、義経ファンとしてはちょっと物足りないかも?逆に巻末の加来耕三氏による解説は、義経の生い立ちの紹介もそこそこに、義経が使った兵法・剣法を検証するやたらマニアックな内容となってます。マメ知識コーナーでも、義経は実は少年時代一度も奥州にいっていなかった?という衝撃の仮説が紹介されてます。
★★★
 
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